マリーヌ・ルペン氏(ゲッティ=共同)

 【パリ共同】パリの控訴院は1日、公金不正流用罪に問われ一審判決で2027年大統領選への出馬を事実上禁じられたフランスの極右政党、国民連合(RN)の指導者マリーヌ・ルペン氏(56)の控訴審判決を大統領選前の「26年夏」に下す方針を発表した。控訴審判決で逆転無罪を勝ち取れば、大統領選出馬が可能になる。

 ルペン氏は大統領選に間に合うよう早急な控訴審の審理を求めていた。逆転無罪になる保証はなく、出馬が困難な見通しに変わりはない。

 大統領選の有力候補だと目されていたルペン氏は3月31日の一審判決を「政治的な決定だ」と非難。裁判所側は全面的に否定し、双方の緊張が高まっている。