石破茂首相は1日午前、2025年度予算成立を受け、記者会見を官邸で開いた。物価高に関し状況に応じて切れ目なく対策を講じると表明。トランプ米政権による輸入自動車への追加関税に関し日本の除外を要求すると強調した。自身の自民党議員への商品券配布問題について「国民の感覚からかけ離れたということは率直に認めなければならない。自分を見失っていたところがあるかもしれない」と改めて陳謝した。

 ガソリンの小売価格が全国平均でリッター当たり185円程度となるよう支援を継続すると説明。ガソリン税の暫定税率廃止に関し「真摯な政党間協議が加速されていくと承知している」と述べた。最低賃金の引き上げに向け、5月までに効果的な対策を取りまとめると明らかにした。

 米追加関税に関し、発動されれば、直ちに全国約千カ所に相談窓口を設置して懸念や不安に対応し、資金繰り支援も実施するとした。

 所得税が生じる「年収103万円の壁」に関し「物価の上昇を踏まえ、控除などの額を今後も適時に引き上げるため、検討を続ける」と言及した。