29日、地震で倒壊した建設中のビルで働いていた同僚や知人の情報を待つ人たち=タイ・バンコク(ロイター=共同)

 【バンコク共同】強烈な揺れの直後に倒壊した建設中の高層ビルは巨大ながれきの山となっていた。タイの首都バンコク中心部。ミャンマーを震源とする地震発生の翌29日、ビル建設に従事していた家族や同僚を捜す人たちは疲れ切った表情で倒壊現場を見つめ「必ず助かる」と言葉を絞り出した。

 現場には重機が入り、がれきを少しずつ取り除く。朝9時になって、救助隊や警察が手作業での捜索を再開した。強い日差しの下で、現場からは異臭も漂う。現場の指揮官は「死者数は増えるだろう」と語った。

 母(61)と妹(29)が行方不明となった女性(39)は「母は2階までたどり着いていた。そこで倒壊に巻き込まれた」と話した。