小学生の放課後の過ごし方に関する民間調査によると、共働きで年収が低い「300万円未満」の家庭の子どもの69・2%が習い事をしていないことが29日、分かった。回答者全体では、習い事なしは38・4%だった。経済状況で学校以外での体験の機会に格差が生じている実態が浮かんだ。
調査は、NPO法人「放課後NPOアフタースクール」が1月中旬、小学生がいる共働きの男女1200人を対象にインターネットで実施した。
年収別に見ると、子どもが習い事をしている割合が最も高いのは「1千万円以上」の家庭で72・2%。次いで「600万円以上」が65・8%、「300万円以上」が61・2%だったのに対し、「300万円未満」は30・7%にとどまった。
放課後、友達と遊ぶ頻度を尋ねると、300万円未満の家庭では「全く遊んでいない」が52・3%に上った。アフタースクールの担当者は「経済的に困窮していることで子どもが周囲から孤立している可能性がある」と指摘した。