四大公害病の一つで、富山県を流れる神通川流域で発生したイタイイタイ病を巡り、存命する認定患者と、将来の発症がありうる「要観察者」の両方が、1967年の県による認定制度開始以来、初めてゼロになったことが25日、分かった。唯一存命だった要観察者が25日までに亡くなったと環境省が明らかにした。昨年8月には、生存していた唯一の認定患者の女性=当時(93)=が亡くなっている。
富山県は毎年、神通川流域で生まれた住民を対象に健康調査を実施しており、今後新たに患者や要観察者に判定される人が出る可能性がある。