存続問題が浮上している名鉄広見線の新可児-御嵩間。沿線の可児郡御嵩町は町民や利用者らに向けた説明会を行いました。鉄道の存続かバス転換か。私は「朝ラッシュの時間帯に、高校生を運びきれるか否か」が最も重視すべき点と考えます。

御嵩町は1月30日から2月2日にかけて、町内3カ所で説明会を行いました。会場で配布した資料は、町のウェブページに掲載されています。
明智駅周辺は可児市ですが、可児市は説明会を行っていません。可児市のウェブページは、御嵩町のページにリンクを張ってあるだけですので、最初から御嵩町のウェブページを見ることをお勧めします。
今後については、「みなし上下分離方式」での鉄道運行の継続か、鉄道を廃線にしてバス運行の2案かに絞られた形になっています。
■名鉄の一部という利点
広見線の新可児-御嵩間は、現状では、名鉄の路線の一部である利点を生かした運行形態になっていると言えます。
いまこの区間で使っている電車は6000系。製造時期や使用路線によって仕様が異なります。広見線新可児-御嵩間で使っているワンマン仕様の車両は、蒲郡線(愛知県、吉良吉田―蒲郡間)でも使っています。

蒲郡線と広見線新可児―御嵩間の運行、犬山にある車庫への出入りを織り交ぜた車両のやりくりをしています。6000系そのものは、特殊な路線を除いた名鉄各線を走る車両。名鉄では最も古い形式ですが、高い汎用性があります。御嵩・蒲郡ワンマンの6000系が、なぜか中部国際空港に行く準急に入るようなこともあるようです。
仮に新可児-御嵩間だけを名鉄とは別な事業者として電車を運行するにしても、沿線には車庫がありません。犬山に設備が整った車庫があるのに、別に車庫をこしらえるのは効率がよくありません。
(八百津線にレールバスが走っていた時代は、新可児駅構内にレールバス専用の車庫がありました)

現在の支援体制と経緯を改めて確認しておきます。
現在の体制、すなわち、御嵩町が年間7000万円、可児市が3000万円...