ヒット曲「ブルー・ライト・ヨコハマ」などで知られる歌手で俳優のいしだあゆみ(本名石田良子=いしだ・よしこ)さんが11日午前4時48分、甲状腺機能低下症のため東京都の病院で死去した。76歳。大阪府出身。葬儀は近親者で行った。お別れの会を開く予定はないという。
中学生の時に上京し、作曲家のいずみたくに師事。1968年に発表した筒美京平さん作曲、橋本淳さん作詞の「ブルー・ライト・ヨコハマ」はミリオンセラーとなった。鼻にかかったような声と、抑揚を抑えた歌い方で人気を集め、NHK紅白歌合戦にも出場した。
俳優業にも活動を広げ、幅広い役柄を演じた。映画「駅 STATION」では高倉健さんとの夫婦役、「火宅の人」では無頼の作家檀一雄の妻役で映画賞を受賞し、高い評価を受けた。
テレビドラマでは、新興住宅地を舞台に団塊世代の不倫を描いた出演作「金曜日の妻たちへ」が社会現象となった。「北の国から」では田中邦衛さん演じる黒板五郎の妻役で存在感を示した。
2021年に旭日小綬章。