オンラインで質問に答えるポール・ワトソン容疑者=8日(共同)

 【ジュネーブ共同】昨年12月にデンマークで釈放された反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者ポール・ワトソン容疑者(74)が17日までに共同通信のオンラインインタビューに応じ、南極海での日本の捕鯨再開を今後も警戒し、監視すると主張した。6月にアイスランドで「違法な捕鯨」を止める活動をするとも表明した。釈放後、日本メディアの取材に応じたのは初とみられる。

 日本の当局は、ワトソン容疑者が2010年に調査捕鯨を妨害したとして傷害容疑などで逮捕状を取得した。同容疑者は昨年7月にデンマーク領グリーンランドで拘束されたが、容疑が14年前である点などから、デンマーク政府が日本の身柄引き渡し要請を拒否。同容疑者は釈放された。

 ワトソン容疑者は「海を守らねばならない」と話し、世界中から活動継続への厚い支持があると強調した。約5カ月間の勾留中、計約6千通の支援の手紙を受け取り「日本からも相当数が届いた」と明らかにした。

 日本は現在、国際捕鯨委員会(IWC)が保護区に設定した南極海では捕鯨していない。