豊田合成が大阪・関西万博で実証実験する「ペロブスカイト太陽電池」を貼り付けて発電する服

 トヨタ自動車グループの豊田合成は、薄くて軽いフィルム型の次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」を貼り付けて発電する服の実証実験を、4月13日に開幕する大阪・関西万博で始める。耐久性を確認するなど課題を洗い出す。反響を見ながら、少量からの年内発売を目指す。

 服の背面に、京都大発の新興企業エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)製のペロブスカイト太陽電池4枚を搭載した。ある民間企業のパビリオンでスタッフが着る予定で、発電した電気は首掛け型の小型扇風機などに使うことを想定している。

 豊田合成は2023年、エネコートテクノロジーズに出資して共同開発してきた。協業する総合繊維メーカー、セーレンの技術で配線を減らし、電気をためる機器は豊田合成が製造した。将来的には、冷暖房の電気を賄ったり、センサーを活用して着ている人の健康を管理したりすることも検討する。

 ペロブスカイト太陽電池は、従来の太陽電池より製造コストが低く、曲げることもできる。