ソプラノ歌手の野々村彩乃さんによる「岐阜新聞社・岐阜放送プレミアムコンサート野々村彩乃ソプラノリサイタル」が7月13日、岐阜市金町の市文化センターで開かれる。クラシックからアニメ、ゲームの主題歌まで幅広い分野で活躍、実は岐阜にゆかりがあるという野々村さんが、リサイタルへの思いを語った。
「岐阜新聞デジタル クーポン」始めました!対象店舗はこちら野々村さんは山口県下関市出身で、大阪音楽大で声楽を学んだ。全日本学生音楽コンクール全国大会で、声楽史上初の高校・大学両部門で優勝。本場・米ニューヨークのカーネギーホール(ワイルリサイタルホール)でリサイタルを開き、東京フィルハーモニー交響楽団など著名な楽団と共演、オペラでも重要な役どころを務めてきた。またアニメ「ワンピース」での劇中歌や人気ゲームの主題歌を歌うなど、ジャンルを超えた活動をしている。
下関市の少年少女合唱団を経て音楽の世界に入った野々村さん。ブレークしたきっかけの一つは、学生コンクール優勝により大役が回ってきた選抜高校野球での国歌斉唱。甲子園球場で数万人の観客の前で歌ったことで「度胸がついた。もっと歌を頑張ろうという気になった」と話す。しかし、この経験はそれで終わらなかった。動画サイトに掲載されたことで長く人目に触れるようになり、ゲームの主題歌での起用も、この国歌斉唱が決め手だったという。
リサイタルでは「口づけ」などクラシック曲、「赤とんぼ」など童謡、歌謡曲、ジブリアニメの曲を披露する。「クラシックを初めて聞く人にも入りやすい曲を選んだ。アニメ曲なども若干クラシックにアレンジしたので、新しい一面があるのでは」
「ながら児童合唱団」(岐阜市)など二つの合唱団と共演するのも楽しみだという。「曲目の『虹の彼方(かなた)に』は、合唱団にいた頃から歌っていた曲。そのソロパートをソプラノで歌うのはずっと念願だった。それを岐阜の合唱団と歌えるのは楽しみ」と笑顔を見せる。
岐阜との縁とは、祖父が岐阜市出身だったこと。以前に県内でリサイタルがあった時に父から知らされたという。「その時も祖父がいた家まで歩いていった。ルーツを知ってからまた岐阜に来られるのはうれしい。またその辺りを巡ってみようと思ってます」と目を輝かせた。
リサイタルは岐阜新聞社、岐阜放送主催、岐阜商工信用組合特別協賛で、チケットは15日から一般販売する。
(田島豪人)