少子化や大学入試改革で今、高校を取り巻く環境は大きく変化しています。岐阜県内の高校はどう対応していこうとしているのでしょうか。岐阜新聞デジタルは各校の校長らトップにインタビュー。学習方針や進路対策、キャリア教育について考えを聞きました。第9回は大垣桜高校(大垣市)。県内の公立高校で唯一、調理師免許が取得でき、介護福祉士も昨年度まで驚異の7年連続100%合格。県内の家庭科教育の基幹校です。宮田慶美校長(57)は「家庭科は生きる力を育む教科だ」といいます。(岐阜新聞デジタル独自記事です)
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―大垣桜高校の特徴は。
本校は家庭科と福祉科が合わさった専門高校。県内では唯一で、全国的にも珍しい学校だ。全国各地から視察がある。資格が取れるのも強み。食物科では調理師の免許取得が可能だ。調理師免許が取得できる公立校は県内では本校のみ。福祉科では介護福祉士の国家試験を受験できるが、昨年度まで7年連続で100%合格している。介護福祉士が取得できるのは県内で本校のほかには岐阜各務野、坂下の3校だけだ。
―各科の特徴は。
生活デザイン科は衣食住と保育、高齢者福祉を広範囲にわたって学べる特徴がある。3年生でファッション、食生活、保育の3コースから選択する。保育コースが特徴で、保育士や幼稚園教諭を目指す生徒が多くいる。家庭科が好きで、入学後になにをやりたいか見つけ、進路を決めることができる。
地域の人々との交流する機会も非常に多い。地元の保育園で実習をしたり、地域の高齢者を招待して手芸教室を開いたりしている。地域のキーパーソンを育てるのが目標の一つだ。ファッションコースでは和装を学んでおり、服飾デザイン科との差別化を図っている。
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福祉科には介護の道へ進みたい、福祉の分野で働きたいという非常に志の高い生徒が集まっている。介護福祉士合格が最大の目標で、3年生は11月からは7時間授業で勉強し、1月下旬の国家試験に向けて学ぶ。高校3年間で53日間の実習をする。1年生時から地元の施設に行って経験を積んでいる。
非常に求人は多く、そのまま就職する生徒もいるが、...