徳島県警本部

 自由診療でレーザーによるタトゥー除去をした女性から現金をだまし取った疑いがあるとして、徳島県警が3月に詐欺容疑で、同県藍住町のクリニックに勤務していた男性医師(40)の自宅を家宅捜索していたことが24日、捜査関係者への取材で分かった。

 複数の関係者によると、県警は医師が現在院長を務める徳島市内のクリニックも捜索した。医師は2021年、女性に通常よりも高い治療費を伝えたにもかかわらず「安く治療できる」と説明し、クリニックのカルテには実際より治療範囲を狭く記載。クリニックへの支払いとは別に、計60万円を直接受け取りだまし取った疑いが持たれている。

 医師は共同通信の取材に捜索を受けたと認める一方「モニター価格で診療した。弁護士にも相談しており、法的な問題はないと考えている」としている。

 女性が県警に相談し、徳島板野署が今年3月6日に家宅捜索した。医師は任意の取り調べに容疑を否認しており、署は業務用のスマートフォンやパソコンを押収し、経緯を慎重に調べている。