東京電力は24日、福島第1原発2号機で実施した2回目となる溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しで、回収したデブリの重さが計約0・2グラムだったと発表した。昨年11月の1回目は約0・7グラムだった。初回同様、燃料の核分裂で生じる放射性物質ユーロピウムが検出されたことから、燃料由来のウランが含まれている可能性が高いという。
東電の小野明廃炉責任者は記者会見で「前回より少量だが、サンプルを複数確保できたことで情報量は増える。原子炉格納容器底部で、前回より奥側の状況を確認できたのも大きな成果だ」と強調した。
23日の回収完了後、原子炉建屋内で重量や大きさを計測。表面から20センチの距離で測った放射線量はベータ線が毎時約4・5ミリシーベルトだった。4〜5ミリの黄色っぽい小石状の粒と、さらに小さな粒状のものが複数確認された。近く茨城県大洗町の研究施設に輸送し、詳しい分析を進める予定。
東電は、2024年度の汚染水発生量が、これまでの最少となる1日当たり約70トンで、目標を達成したと明らかにした。