捕鯨を行う共同船舶(東京)は15日、ナガスクジラの商業捕鯨を25日からオホーツク海の排他的経済水域(EEZ)内で始めると明らかにした。日本が2019年に国際捕鯨委員会(IWC)を脱退後、オホーツク海でのナガスクジラの商業捕鯨は初となる。北海道網走市など沿岸の漁業者らが15日に開いた会議で、同社が事前に示した操業計画が確認されたという。
水産庁は24年にナガスクジラを商業捕鯨の対象に追加。昨年は漁獲枠59頭のうち、太平洋沖で30頭が捕獲された。
同社の捕鯨母船「関鯨丸」の船団は、21日に下関港(山口県下関市)を出発し、今年の漁獲枠60頭のうちオホーツク海沖で25頭を捕獲した後、6月に仙台港(仙台市)に入港する予定。
オホーツク海では船団通過に伴う漁具の破損などに対する地元漁業者の懸念を踏まえ、漁船がいない約37キロ以上沖合で操業。個体数減少を招かないよう、クジラが苦手な音を出すとされるソナーも使用せず、研究に必要な個体のデータは提供するという。