【ブリュッセル共同】フランスのルコルニュ、英国のヒーリー両国防相は10日、ロシアの侵攻が続くウクライナに対する和平後の「安全の保証」に向けた支援を協議するため、有志国(約30カ国)による国防相会合をブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で開いた。欧州メディアによると、ヘグセス米国防長官は出席しなかった。
ヒーリー氏は冒頭で「有志国が結束し、和平合意後のウクライナの未来を確保しなければならない」と訴えた。各国の国防相からは会合に先立ち「米国が何らかの形で関与することが重要だ」との声が上がった。
3月下旬にパリで開かれた有志国の首脳会合では、英仏をはじめ欧州の数カ国が和平後に部隊を派遣する方針を示した。ただ、有志国の中には根強い反対意見もあり、部隊派遣の先行きは不透明となっている。
ウクライナはNATO加盟を最優先し、欧州による部隊派遣は加盟実現までの代替案との位置付けだ。ウクライナ政府は、十分な安全の保証には15万〜20万人の部隊が必要だと指摘している。