18日、パレスチナ自治区ガザの難民キャンプで食事の配給を受け取る子どもたち(アナトリア通信提供・ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】イスラエル政府が提示したパレスチナ自治区ガザでの停戦案をイスラム組織ハマスが拒否し、同国のメディアは18日、イスラエル軍がガザ攻撃をさらに強化する方針だと報じた。避難民が暮らすテントへの空爆などガザ各地に攻撃があり、中東メディアによると、少なくとも50人が死亡した。

 イスラエルはガザへの支援物資搬入を約1カ月半停止し、ガザの人道状況は悪化の一途をたどっている。世界食糧計画(WFP)は食料備蓄が少なくなり、数十万人が危機に陥っていると指摘。ガザ救急当局は燃料不足のため数日で車が使えなくなり、負傷者の搬送ができなくなると訴えた。

 イスラエルは45日間の停戦と引き換えにハマスが拘束している人質10人を解放する案を示したとされる。「ガザの非武装化」にも触れていると報じられている。ハマス幹部は17日のテレビ演説で受け入れを拒否し、恒久停戦やイスラエル軍のガザ完全撤収を要求する姿勢を強調した。