桜が見頃を迎え、山肌が華やかなピンク色に染まった吉野山=8日午後、奈良県吉野町(共同通信社ヘリから)

 山肌を埋め尽くすように桜が咲き誇る光景から「一目千本」とたたえられる吉野山(奈良県吉野町)で8日、桜が見頃を迎え、山肌を華やかなピンク色に染め上げた。3月に気温が低い日が続いた影響から、昨年に比べ数日開花が遅れた。

 神木として保護されてきた吉野山の桜は、シロヤマザクラを中心に約200種3万本あるとされる。麓から山上にかけて大きく四つの密集群に分かれ、順々に開花する。

 吉野町によると、標高の低い密集群「下千本」は8日に満開を迎えた。さらに山上に位置する「中千本」、「上千本」も徐々に満開に近づき、一番標高の高い「奥千本」は15日に満開になる見込みだ。