記者会見する広島高裁の小林宏司長官=8日午前、広島市中区

 広島高裁の小林宏司長官(62)は8日、着任後初めての記者会見を高裁で開き「裁判手続きのデジタル化を通じて、裁判所の審理、運営を適正かつ合理的に進めたい」と抱負を語った。就任は3月27日付。広島での勤務は初めて。

 小林氏は人口減少や人手不足が進む中、司法行政の運営改革は「喫緊の課題」と位置付け「頼られて、使いやすい裁判所にしていきたい」と述べた。書類の電子化については「裁判官と試行錯誤して環境を整備したい」と意気込んだ。

 宮崎県出身で東大卒。1989年に判事補に任官し、新潟地裁所長や最高裁首席調査官などを歴任した。