女児の健やかな成長を祈る伝統行事「流しびな」が6日、奈良県五條市の吉野川で行われた。地元の人ら約40人が参加、近くの寺でひな供養に参列後、着物姿の女児がひな人形を乗せた竹皮の舟を川面に浮かべた。
女児はおのおの、大豆の頭に千代紙で作った着物、はかま姿の男女一対の人形を乗せた舟を手に川へ。代表して地元の亀西輝さん(11)が「明るく健やかに過ごせますように」と願い文を読み、それぞれ手を合わせた。
流しびなは戦中戦後の一時期途絶えたが1969年に復活。流しびな保存会会長の東久保新吾さん(64)は「江戸時代からの伝統行事。今後も続けていきたい」と話した。