【マンダレー共同】ミャンマー軍事政権は1日、中部マンダレー近郊を震源とする大地震の死者が2719人、負傷者は4521人に上ったと明らかにした。死者が3千人を超えるとの見通しも示した。ロイター通信が報じた。一方、民主派系メディア「イラワジ」は3月31日、60時間以上も崩落した建物の下敷きになっていた子ども(5)と妊婦が中国の救助隊に救出されたと伝えた。

 各国の救助隊が生存者の捜索を急いでおり、AP通信によると、1日には首都ネピドーで女性(63)もがれきの中から助け出された。ミャンマーメディア「イレブン」によると、マンダレーではこれまでに中国とロシア、インドの救助隊が地元当局と協力し400人以上を救出した。

 軍政は国際社会に異例の支援を呼びかけ、中国やインド、タイなどが救助隊を派遣した。ただ、余震もあって捜索は難航。内戦の影響で体制が不十分だった医療機関に負傷者が殺到し、混乱が生じている。電力や通信の環境は劣悪で、重機不足も指摘されており、被害の全容把握は困難を極めている。