記者会見する石破首相=1日午前、首相官邸

 石破茂首相は1日、政権発足から半年を迎えた。記者会見に臨み、衆参同日選や連立政権の組み替えは「現在考えているものでは全くない」と述べた。自民党議員への商品券配布問題を重ねて陳謝した。物価高には状況に応じて切れ目なく対応すると強調したが、具体的な追加経済対策には言及しなかった。野党の協力を得なければ、国会運営が立ち行かない少数与党の苦境は続く。

 首相が現時点で衆参同日選を否定したのは、政権の実績が不足している上、内閣支持率の低迷から抜け出せない政権基盤の弱さを反映したとみられる。夏の参院選を前に与野党攻防が激化し、内閣不信任決議案が提出された場合、対抗措置として衆院解散を選ぶ可能性は残る。

 首相は会見冒頭、自ら商品券配布に触れ「人付き合いが悪く、けちだとずっと言われて相当気にしていた。国民の感覚からかけ離れていた。自分を見失っていたところがあるかもしれない」と説明した。内閣支持率の低迷は全て自身の責任だと認め「猛省の上に信頼回復に努める」と語った。