荷物を持って避難するパレスチナ人=3月31日、ガザ最南部ラファ(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】米ニュースサイト、アクシオスは3月31日、イスラエル軍が今後2〜3週間でパレスチナ自治区ガザでの地上侵攻を拡大し、ガザの4分の1を占領することを計画していると報じた。イスラム組織ハマスが拘束する人質の解放に向け「最大限の圧力」をかける方針という。

 計画が事実であれば、今年1月の停戦合意発効を受け、北部や南部に戻った住民を再び強制退避させることになる。イスラエル政府関係者の中には占領を巡り、目標とする「ガザからの住民の自主的な退去」を進める上で必要な措置という意見もあるとしている。

 イスラエル軍は3月31日、ガザ最南部ラファのほぼ全域に退避を通告。現地報道によると、多くの住民が避難を始め、国連パレスチナ難民救済事業機関のラザリニ事務局長は14万人以上が影響を受けると指摘した。

 イスラエルメディアによると、同国政府は停戦交渉の仲介国に対し、ハマスが人質11人を解放するのと引き換えに40日間停戦する案を提示した。ハマスが受け入れを表明した停戦案は人質5人を解放する内容とされ、依然として双方の要求には隔たりがあるもようだ。