分解されず長く環境に残留するため「永遠の化学物質」とも呼ばれる有機フッ素化合物(PFAS)を、食品添加物にも使われるリン酸の化合物を使って分解し、フッ素を回収する方法を英オックスフォード大などの研究チームが発見した。環境汚染の防止や、フッ素の再利用で資源の有効活用が期待できるという。論文は英科学誌ネイチャーに掲載された。
PFASは炭素とフッ素を人工的に固く結合させた化学物質で、水や油をはじく製品の加工に広く使われてきた。チームは、フライパンの焦げ付きを防ぐPFASの一種にリン酸とカリウムの化合物を混ぜ、約3時間かけてすりつぶすと原子同士の強い結合が破壊されることを突き止めた。
この分解方法は、毒性や蓄積性が確認されて日本では輸入と製造が原則禁止されている代表物質のPFOAやPFOSなどにも応用できる。取り出したフッ素は、加工すれば医薬品や農薬に再利用できるという。
PFASの処分は、千度前後の高温で焼却したり、化学反応や光触媒で分解したりする方法が知られるが、分解後は廃棄されていた。