産業ガス大手のエア・ウォーターが、神戸市に再生医療研究所を4月に開設する。歯の神経を再生する技術を確立しており、脊髄損傷や脳梗塞といった他の医療分野への応用を目指して基礎研究を進める。研究員は15人で、年5億円を投じて再生医療事業を収益の柱の一つに育てたい考えだ。
研究所では、神経や軟骨を再生する能力があるとされる「歯髄幹細胞」を使った治療を研究する。歯の神経に加え、脳神経の再生についても治験を進める。歯髄幹細胞事業を手がける子会社アエラスバイオの売上高は現在1億円強だが、2030年までに再生医療関連全体を30億円規模に拡大する想定だ。
施設内にある細胞の培養設備も今年7月までに増設する。。
エア・ウォーターは11年以降、入れ歯鋳造機製造会社などを買収し歯科医療分野に参入した。20年には患者本人の親知らずなど抜いた歯の内部に含まれる歯髄から採取・培養した幹細胞を移植して神経を再生させる治療法を世界で初めて実用化した。