【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は27日、北部ムルマンスクで開催された北極圏に関する国際フォーラムで演説した。北大西洋条約機構(NATO)の加盟諸国が北極圏を将来的な紛争の拠点とみなしているとして懸念を表明。北極圏に駐留するロシア軍兵士の数を増員すると表明した。
プーチン氏はロシアのウクライナ侵攻後にフィンランドとスウェーデンが相次いでNATOに加盟したことについて「両国とは最近まで何の問題もなかった。全く理解不能だ」と述べ、改めてNATO拡大に不信感を表明した。相手の動きにロシアは全て対応していくと強調した。
トランプ米大統領がデンマーク自治領グリーンランドの領有に意欲を示していることについては「米国の油断ならない計画だ」と表明。「米国が北極圏での軍事、経済上の利益獲得に向けて組織的に推進していくのは明らかだ」と指摘し、警戒感を示した。
プーチン氏はまた、北部アルハンゲリスク州セベロドビンスクで行われた原潜「ペルミ」の進水式にもオンラインで参加した。