【バンコク共同】ミャンマー国軍は27日、首都ネピドーで「国軍記念日」の式典を開いた。軍事政権を率いるミンアウンフライン国軍総司令官は演説で、今年12月にも総選挙を実施すると改めて表明し「民政移管」に向けた取り組みをアピールした。
総司令官は演説で、自由で公正な総選挙を行うために準備を進めているとし、国軍兵士に協力を求めた。「勝利した政党に権力を移譲する」と述べ「民政移管」を実現させると強調した。
さらに、国軍は国を破滅させようとしている抵抗勢力と「正義の戦争」を行っているとして、民主派や少数民族武装勢力を批判。対話を通じて解決策を模索するよう呼びかけた。
21年2月にクーデターを強行しアウンサンスーチー氏の民主政権を転覆させた軍政は、抵抗を続ける民主派や少数民族武装勢力と内戦状態にある。総選挙は抵抗勢力を排除して強行される見通しで、選挙を経て「民政移管」の体裁を整えても、軍政支配が事実上継続するとの見方が強い。