斎藤元彦兵庫県知事は27日の定例記者会見で、自らの疑惑告発文書を作成した元県幹部への「うそ八百」発言と懲戒処分の撤回に応じない姿勢を示した。パワハラを認め謝罪した26日の会見に続き、告発者対応は「適切だった」と強調した。県政混乱のきっかけの一つとなったうそ八百発言からこの日で丸1年。自身の減給なども否定した。
元県幹部の男性は昨年3月中旬に職員へのパワハラなどを告発する文書を配布。斎藤氏は同月27日の会見で「公務員失格」「うそ八百」だと非難した。今月19日に調査報告書を公表した第三者委員会は、この発言もパワハラだと指摘。文書を公益通報と扱わずに男性を処分したのは違法で、処分は無効だとした。
斎藤氏は27日の会見で「報告書は真摯に受け止める」と前置きした上で「文書は誹謗中傷性が高く対応は適切だった」との主張を変わらず展開。うそ八百発言は「強い表現だったのは反省している」としたが、撤回しなかった。