金沢市教育委員会は2025年度、市立小中学校で「デジタル科」を新設する。小1から中3まで通じた科目として、プログラミング学習やオープンデータの活用などをカリキュラムに盛り込む。市教委によると、公立小中でデジタル技術を専門で学ぶ通常科目の設置は全国的に珍しい。担当者は「デジタル社会との関わり方を主体的に考える基礎力を養成したい」と狙いを話している。
授業は月2〜3回を想定。小学校ではドローン操作などのプログラミングや、地元の産業や生活に関するデータ活用を学ぶ。中学校では企業や大学の協力を得て、仮想空間(メタバース)、仮想現実(VR)など先端技術の体験を組み込む。
技術だけでなく、メディアリテラシーの育成も図り、インターネットトラブル防止につなげる。各校の教諭による指導内容にばらつきが生じないよう、市教委が基本的なカリキュラムを作成し、ICT(情報通信技術)支援員が授業のサポートに入る。
金沢市では従来、総合的学習や各科目でデジタル技術を活用していた。