東京電力福島第1原発事故に伴い帰還困難区域となった福島県飯舘村長泥地区に完成した堆肥製造施設=26日午前

 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県飯舘村長泥地区の帰還困難区域で26日、堆肥製造施設の竣工式が開かれた。近隣自治体の下水汚泥から堆肥やその原料を製造する。施設と周辺農地の避難指示が解除される31日以降に本格稼働する方針だ。

 操業するイイタテバイオテックによると、施設は1月末に完成し敷地面積は約2・7ヘクタール。汚泥の受け入れから製品の搬出まで一貫して行う。約3・5ヘクタールの周辺農地ではイネ科のソルガムを栽培し、ペレット状の燃料に加工して施設で活用する。

 竣工式で杉岡誠村長は「村内経済の活性化と地域の発展、つながりが生まれることを期待する」とあいさつした。