愛媛県今治市と岡山市南区で発生した山林火災は26日、延焼拡大が収まらず、消防隊や自衛隊が消火活動を続けた。火災によるけが人は出ていないが、今治市では民家6棟と倉庫2棟が全焼。両県で、強風の影響で火の勢いが増しており、両県の焼損面積は700ヘクタールを超えた。6県から緊急消防援助隊が派遣された。
政府は26日、首相官邸危機管理センターに設置した情報連絡室を官邸対策室に格上げした。総務省消防庁は、広島、香川両県に加え、新たに長野、滋賀、山口、徳島の4県に対し緊急消防援助隊を今治市に出動させるよう要請したと明らかにした。活動規模は6県84隊の298人となった。
愛媛県は25日夜、災害対策本部会議を開き延焼の状況などを確認。陸上自衛隊のヘリコプターによる散水は55回に上った。
火災は23日午後に発生を確認。今治市では300ヘクタール超、岡山市と岡山県玉野市で計約420ヘクタールが焼損した。今治市と西条市の計3848世帯7494人、岡山市と玉野市の計1494世帯、3026人に避難指示が出された。