コンゴ東部の紛争で家を追われた人たち=2月、ゴマ(AP=共同)

 【ナイロビ共同】鉱物資源が豊富なコンゴ(旧ザイール)東部での紛争を巡り、反政府武装勢力「3月23日運動(M23)」を支援する隣国ルワンダへの批判が高まっている。多数派フツ人がツチ人を殺りくした1994年の大虐殺後に「アフリカの奇跡」と言われる発展を遂げ「優等生」と称された。だが、M23を通じて鉱物資源の確保を狙っているとみられ、欧米諸国は態度を一変、制裁を科す動きが広がる。

 ルワンダ軍の支援を受けるM23は1月以降、攻勢を強めて北キブ州の州都ゴマなどを掌握。州知事を一方的に任命して支配体制の確立を進めている。住民50万人以上が避難し、人道危機が続く。

 「M23への支援を担っている」。米財務省は2月、ルワンダのカガメ大統領の側近を制裁対象に指定し、米国内の資産を凍結した。M23を支援する背景として、コンゴに住みカガメ氏と同じ民族のツチ人を保護する名目のほか、ロシアのウクライナ侵攻など力による現状変更が横行する国際情勢に影響されたとの指摘もある。