24日、パリの裁判所に出廷したドパルデュー被告(中央)(ロイター=共同)
 フランスの俳優ジェラール・ドパルデューさん=2017年9月、イタリア・ベネチア(ロイター=共同)

 【パリ共同】パリの裁判所は24日、2021年の映画撮影中に、女性2人に性的暴行を加えた罪に問われたフランスの有名俳優ジェラール・ドパルデューさん(76)の初公判を開いた。ドパルデューさん本人も出廷。ドパルデューさん側は全面的に否認している。

 地元メディアによると、女性スタッフはドパルデューさんに体の一部を触られたなどと訴えている。ドパルデューさんの弁護士は「(女性の)訴えは虚偽だ」と主張した。有罪の場合、最長で禁錮5年、罰金7万5千ユーロ(約1200万円)が科される可能性がある。

 ドパルデューさんには別の女性への性的暴行容疑が持ち上がっているほか、テレビ番組でわいせつな発言をするなど非難を受けている。

 ドパルデューさんはフランソワ・トリュフォー監督の映画「終電車」などフランス映画の歴史的名作に出演している。カンヌやベネチアの国際映画祭で男優賞を受賞するなどフランスを代表する俳優の一人。

 初公判は昨年10月に予定されていたが、ドパルデューさんの体調不良などを理由に延期された。