【ニューヨーク共同】米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は20日に開いた従業員向けイベントで、事業の将来性に自信を示した上で、従業員にテスラ株を手放さないよう呼びかけた。米欧で広がる不買運動などを背景に株価が低迷する中、投資家や従業員の不安を払拭する狙いがあるとみられる。
マスク氏は「(テスラの)株を保有し続けよう」と強調した。テスラを巡っては、トランプ米政権で要職を担うマスク氏の政治的な言動に対する反発から米欧で不買運動が拡大。米国ではテスラ車への放火も相次ぎ、連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出す事態となっている。EVへの逆風もあり今年1〜3月期の世界販売は大幅に落ち込むとも伝えられている。
マスク氏は「荒天のような時もあるが、未来は信じられないほど明るい」と強調。成長分野として注力する完全自動運転技術の実用化に言及し「5年後には世界の規制当局から承認を得られる」との見通しを語った。