オウム真理教幹部として地下鉄サリンなど主要事件に関与した中川智正元死刑囚=執行時(55)=が2018年7月の執行直前に書き残した遺書や手紙が見つかった。共同通信が22日までに、中川元死刑囚に近い関係者からコピーの提供を受けた。執行日朝の遺書には「みなありがとう」「お別れです」と走り書きしていた。
執行直前の教団元死刑囚の遺書が見つかるのは異例。中川元死刑囚は、松本智津夫元死刑囚=執行時(63)、教祖名麻原彰晃=の側近で主治医だった。この関係者は「家族や支援者、弁護士らに謝意を伝えたかったのだろう」と話した。
公判では事件を反省し、被害者への謝罪を繰り返した。執行直前に「自分のしたことの結果」「被害者の方々に心よりおわび申し上げます」と言い残し、淡々と執行を受け入れたことは既に判明している。
遺書には「みなありがとう!!」と書き出した後に「最後まで、ありがとう」「みんな本当にありがとう」と記載。「7/6朝」と記し「お別れです」と最期の心情を吐露し、再び「みなさん ありがとう」と締めくくった。