サイバートラック(ゲッティ=共同)

 【ニューヨーク共同】米電気自動車(EV)大手テスラは20日までに、走行中に部品が外れて事故が起きる可能性があるとして、ピックアップトラック「サイバートラック」約4万6千台のリコールを米道路交通安全局(NHTSA)に届け出た。テスラ車を巡ってはリコールが相次いでおり、EV販売にかげりが見える中、さらなる逆風となる可能性もある。

 今回のリコールは、2023年11月に出荷を開始したサイバートラックの大半が対象となる見通し。サイバートラックは曲線の少ない近未来的な外観が特徴。耐久性が高いテスラ初のピックアップトラック型のEVとして売り出していた。

 テスラがNHTSAに提出した報告書によると、車両のステンレス製パネルが走行中に外れることで、後続車両に衝突事故のリスクなどが生じる恐れがあるとしている。無償の部品交換で対応する方針という。

 テスラは、トランプ米政権で要職を担うイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の政治的な言動に対する反発から欧米で不買運動が拡大。足元の株価は低迷している。