一晩で約10万人の死者が出たとされる東京大空襲から今月で80年となり、犠牲者の名前と年齢を読み上げて追悼する集会が20日、東京都江東区の「東京大空襲・戦災資料センター」で開かれた。都内各地の空襲や、米軍人捕虜、朝鮮人犠牲者を含む約4100人の名前が会場に響いた。参加者からは「名前は亡くなった人が生きた証し」「継承の一つのかたちになって」との声が上がった。
集会は2021年に始まり5回目。1945年3月10日の東京大空襲で母と2人の弟を失った河合節子さん(86)=千葉市=が「一人一人に名前が、家族が、未来があった」と思いを述べた。