【ワシントン共同】米アメリカン大のピーター・カズニック教授(歴史学)は18日、トランプ政権が新たに公開したケネディ大統領暗殺に関する機密文書の初期分析として「決定的な内容は見当たらない」と共同通信の取材に答えた。「元海兵隊員オズワルドの単独犯行を証明するものも、共犯者の存在を示すものも、見つかる可能性は極めて低い」と述べた。
カズニック氏は「問題は誰がケネディを殺す動機と手段を持っていたかだ。中央情報局(CIA)や連邦捜査局(FBI)、国防総省の内部にいた人物が頭に浮かぶが、ケネディを憎んでいた人たちも大勢いた」と指摘した。
「ほとんどの米国民は調査委員会による1964年の報告書を当初から信じていなかったし、今も信じていない」とした一方、「オズワルド犯行説を信じている人もいる。新たな文書で明らかになることが人々の考えを根本的に変える可能性は、せいぜいごくわずかだ」との見方を示した。
トランプ大統領は新たな文書を全面的に公開するとしていたが、カズニック氏によると黒塗りの部分が多々あった。