血糖値を測定する「持続血糖測定器」(尾上剛史病院講師提供)

 名古屋大のチームは18日までに、運転中の糖尿病患者に血糖値を連続で記録できるアラート機能付きの「持続血糖測定器」(CGM)を装着してもらうと、薬の影響などで起きる低血糖のリスクを軽減できることが分かったと発表した。糖尿病患者の安全な運転や交通事故の減少につながるとしている。

 低血糖になると通常、最初に手の震えといった症状が出るが、低血糖を繰り返すと症状を自覚できず、急性の意識障害などの中枢神経症状を引き起こすこともある。

 CGMはセンサーを皮膚に装着して運転や入浴など通常の生活を送りながら血糖値を記録。低血糖や高血糖をより詳細に把握できる。

 チームは、低血糖の手前段階でアラートが出るようCGMを設定し、週3回以上運転する糖尿病患者27人にアラートありとなしに分かれて4週間日常生活を送ってもらった。一定期間休んだ後、もう一方の条件で4週間測定した。

 その結果、アラートなしだと運転中の低血糖発生率が33%だったが、アラートありだと19%に低下した。