福岡市は、国指定史跡の福岡城跡に存在していた櫓の一つ「潮見櫓」を復元させ、16日に完成記念式典を開いた。市内の寺に仏殿として移築された経緯が判明し、使われていた部材の約4割を活用。高島宗一郎市長はあいさつで「市の歴史を象徴するエリアとして大きくアップデートしたい」と期待感を示した。17日から一般公開する。
市によると、福岡城は江戸時代初期、初代藩主黒田長政が築城した。櫓は城内に47あったとされ、木造2階建ての潮見櫓は海上監視を担ったことが名称の由来という。
1991年、仏殿から存在を証明する棟札が発見。市が部材を引き取り、2023年から約2年かけて本来の場所に移築・復元した。