挿し木から育てたツツジの苗木を植樹する富岡町民ら=15日午後、福島県富岡町のJR夜ノ森駅前

 福島県富岡町JR常磐線夜ノ森駅で、春に住民や利用客らの目を楽しませていたツツジを再び駅のシンボルにしようと、町民有志が15日、挿し木から育てた苗木約200株を駅前の花壇に植樹した。元々、駅構内土手の線路脇に約6千株あったツツジは、東京電力福島第1原発事故後の除染で切り株を残し伐採されたが、一部は樹勢を取り戻し始めている。

 苗木は4月下旬ごろ開花する予定。NPO法人「元気になろう福島」の呼びかけで約50人が避難先などで育ててきた。将来、線路脇への移植を希望しており、JR側と協議する。

 夜ノ森駅では原発事故まで、通過する特急列車が速度を落として乗客を楽しませていた。