岐阜県関市が製作費に補助金2千万円を交付したご当地映画を巡り、公開のめどが立っていないことが、6日までに関係者への取材で分かった。補助金の交付は3月末までの公開が条件となっているが、映画を企画した会社から公開日の連絡がないという。市は公開できない場合、補助金の全額返還を求めることを検討している。
「岐阜新聞デジタル クーポン」始めました!対象店舗はこちら市によると、ご当地映画を製作する事業者は、2023年度に公募で選ばれた兵庫県豊岡市の会社「IROHA STANDARD」。映画は、関市の観光地「名もなき池」(通称モネの池)などが舞台で、24年10月に製作を発表。同年10月に市内で撮影が行われた。市は23、24年度に計2千万円を交付した。
市は、24年11月ごろから同社や監督に公開スケジュールなどの質問状を複数回郵送したが、今のところ回答はなく、映画の試写会も行われていない。監督とは電話で連絡が取れており「公開できます」と話しているという。
市観光課の担当者は「公開できるか大変心配している。市の観光発展に結びつく映画が公開されてほしい」と話す。