1994年の長野県松本市で発生した松本サリン事件で、県警捜査1課の特殊事件捜査係長だった上原敬さん(70)らが5日、同県飯山市の飯山高校で講演した。当時、いろいろなうわさが飛び交った経験から「今は情報があふれており、疑うことも必要だ」と呼びかけた。
講演会は1、2年の生徒約300人が集まった。上原さんは、オウム真理教の信者を取り調べたことに触れ「知識がある人たちで、方向を間違えなければ社会に貢献できた」とし、生徒には「これから大人になり自分で選択をすることになるが、迷いがあれば先生や先輩に相談してほしい」と伝えた。
松本サリン事件では猛毒のサリンが噴霧され、住民8人が死亡した。