【ワシントン、カイロ共同】トランプ米大統領は15日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海やアデン湾での商船攻撃への報復として「断固とした強力な軍事行動」を米軍に命じた。フーシ派は、同派が支配するイエメンの首都サヌアを米軍が空爆し、13人が死亡したと明らかにした。「対抗する準備はできている」と表明した。
トランプ氏は交流サイト(SNS)への投稿で「今まさにテロリストの拠点や指導者、ミサイル防衛を空爆している」と説明した。ニュースサイト、アクシオスによると、トランプ氏の2期目就任後、米軍によるイエメンでの最大の攻撃になった。米政府当局者は「単発ではなく、数日か数週間続く容赦ない攻撃の始まりだ」と語った。
フーシ派は中東の親イラン勢力による反米・反イスラエルのネットワーク「抵抗の枢軸」の一角。2023年10月にパレスチナ自治区ガザでイスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘を始めた後、ハマスに連帯を示して商船攻撃を重ねた。米国や英国、イスラエルはこれまでもフーシ派支配地域で空爆を続けてきた。