191センチの長身から投げ込まれる最速145キロの威力あるストレート。市岐阜商のエース平塚大記は、まだまだ発展途上ながら、間違いなく今大会注目の大器だ。
春季県大会準々決勝で中京を完封、準決勝で岐阜第一に1失点完投。ともに奪三振8ながら、四死球も8。東海大会1回戦の津田学園(三重)戦は、13四死球、4暴投で6失点を喫し、敗退した。
四死球の多さは、未完の証しだが、同時に魅力でもある。今夏、エースの力投が、市岐阜商16年ぶり甲子園の鍵を握る。

■春に開花の大器平塚、夏にさらなるブレーク狙う
平塚は不破中で軟式野球をしていたが、実績はそれほどなく、目立つ選手ではなかった。
同じ中学の先輩で、2021年の岐阜大会準優勝投手の高橋知亜に憧れ、市岐阜商の門をたたいた。入学時、身長こそ185センチあったが、最速は119キロ。...