2023年、「シーズン移行」を決めた理事会後に記者会見するJリーグの野々村チェアマン=東京都内

 サッカーJリーグの開幕時期が2月から8月に変わる2026年のシーズン移行を控え、開幕前の夏場に各クラブが実施するキャンプの誘致活動が活発化している。冬場でも比較的温暖な九州や沖縄で合宿を行う場合が多かったが、北海道など冷涼地域の需要が高まる。自治体はクラブやサポーターを呼び込むことで地域活性化や経済効果を期待する。

 J1のC大阪は26年からの夏季キャンプを北海道東川町で実施すると発表した。サッカー教室などで地域交流も図る予定だ。人工芝のピッチしかない町内には、約7億円をかけて天然芝ピッチを整備する。

 自然豊かで「写真の町」として知られる東川町は町外の企業などと連携して町づくりを進め、約8600人の人口は増加傾向にある。

 北海道によると、1月時点で東川町を除く道内の35市町村が受け入れを希望。4月1日にはJ2札幌の関連会社が中心となり、北海道を「夏のサッカーキャンプの聖地」にすることを目指して情報共有を図る官民連携の組織も発足した。青森県や青森市も誘致に取り組む方針を示している。