石破茂首相は25日の総合海洋政策本部で、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)の南鳥島(東京都小笠原村)周辺海域での採掘本格化に向けて、深海6千mからレアアースを含む泥を吸い上げる「揚泥管」の接続試験を本年度から始めると表明した。
同海域では、レアアースを含む泥の存在が確認されている。政府は28年度以降の国産レアアース実用化を目指している。
有識者らで構成する同政策本部の参与会議は25日、首相に意見書を提出。レアアースの採掘には「関係府省庁と連携した取り組みの継続が重要」と指摘し、本州から遠い離島での活動に当たって十分な安全対策や救難体制の確保に留意すべきだとした。