阪神などでエースとして活躍した小山正明さんが死去したことを受け、現役時代に対戦を重ねたプロ野球巨人の長嶋茂雄元監督(89)とソフトバンクの王貞治球団会長(84)が、それぞれ球団を通じて追悼のコメントを出した。

 長嶋さんが村山実さんからサヨナラ本塁打を放ったことで知られる1959年の天覧試合では、阪神の先発投手が小山さんだった。長嶋さんはこの試合で小山さんからも本塁打を打っている。「コントロールの良さは抜群で天性のものと言われ、村山投手と並んで阪神を代表する名投手でした。さびしい限りです」と別れを惜しんだ。

 巨人の新人だった王さんも天覧試合で小山さんからアーチをかけ、これが初の「ON」アベック本塁打だった。「針の穴を通すようなコントロールで、素晴らしい回転の伸びのある速球派で打ちにくかった。きれいな回転の真っすぐが印象的でした」と往時をしのんだ。