係員の介助なしで乗り降りできる「可動式スロープ」(手前)。ホームの床が動き車両との隙間を縮める=16日、JR桜島駅

 JR西日本は18日、線路がカーブしていてホームと車両の隙間が広い駅でも、車いすの乗客が係員の介助なしで乗り降りできる「可動式スロープ」を開発し、新大阪駅在来線乗り場と桜島線桜島駅で検証を始めると発表した。

 記者会見した長谷川一明社長は「車いすの乗客には事前に連絡し早めに駅へ行くというお手数をおかけしてきた。待ち時間やストレスなく利用できるようにしていきたい」と述べ、他の駅でも導入を進めたい考えを示した。

 JR西はホームと車両の隙間や段差を2〜3センチに縮め、車いすで安全に乗り越えられるよう、主要駅の一部でホームの縁にゴム製器具を取り付ける対策を進めてきた。ただ、カーブのあるホームでは器具と車両が接触する恐れがあり、課題になっていた。

 可動式スロープは、列車が到着すると先端のセンサーでドアとの距離を自動で計測し、スロープがせり出して約5秒で段差や隙間を埋める。乗客の乗り降りが終わると自動で収納され、平らになる。