【バンコク共同】ミャンマーが震源の大地震で倒壊した隣国タイの首都バンコクの建設中ビルを巡り、建築不正疑惑を捜査していたタイ当局は19日、中国人の男を逮捕した。施工を担当した中国のゼネコン「中鉄十局」の幹部としている。

 ビルは高層で、3月28日の地震発生直後に倒壊。建設作業員ら40人以上が死亡し、行方不明者も多数に上る。鉄筋などの使用部材が法定の強度を満たしていなかった疑いが浮上し、当局が捜査している。

 施工は中鉄十局とタイのゼネコン「イタリアン・タイ・デベロップメント」の共同事業体が受注。タイ当局は18日に関係先を家宅捜索し、日誌などの資料を押収していた。今回逮捕された中国人の男の他に、中鉄十局の関係者のタイ人3人にも逮捕状が出ている。