【エルサレム共同】イスラエルのカッツ国防相は16日の声明で、パレスチナ自治区ガザの停戦を巡り、イスラム組織ハマスと合意した後も、ガザの緩衝地帯からイスラエル軍は「撤収しない」と強調した。イスラエルが示した新停戦案について、ハマスが拒否すれば軍事活動を拡大するとも述べ圧力をかけた。
ハマスは停戦案を検討中だが、一貫して恒久停戦とイスラエル軍のガザ完全撤収を求めており、主張の隔たりは大きい。
イスラエルの停戦案は45日の停戦期間中に恒久停戦に関する協議を完了する必要性や「ガザの非武装化」に言及しているとされる。ロイター通信によると、双方が拘束する身柄の交換のほか、ガザ大規模攻撃が再開した3月18日前の配置までイスラエル軍部隊が撤退することも含まれている。
イスラエル軍は16日、ガザ領土の約3割を制圧し、ガザ最南部ラファと南部ハンユニス以北とを隔てる「モラグ回廊」の拡張を進めていると発表した。攻撃再開後、約1200カ所の標的を空爆したという。